青山のIVY HALLにて。
ピエモンテ州は、トスカーナ州と並ぶ二大銘醸地の一つ。州名の「ピエ」は足、「モンテ」は山の意味。その名のとおり、アルプス山脈の麓にあって、昔からジビエをよく食べていたお土地柄。丘陵地の斜面で育ったブドウから、力強く長期熟成型の赤ワインが造られています。何と言っても有名なのは、ネッビオーロ種で造られるバローロとバルバレスコ。その他にも、バルベーラ種やドルチェット種から造られるフルーティーな赤、白ではガヴィや甘口スパークリングのアスティ…比較的よくお目にかかるワインがいろいろ。
州都はイナバウアーの2006年冬季オリンピックが行われたトリノ。来年、2011年がイタリア統一150周年ですが、統一後初の首都になったのがトリノでした。そんな華やかな歴史もあって、「ピエモンテ風」と言うと、様々な食材を使った豪勢な料理のことが多いのだそう。
1つめのマリアージュは…
Ricossa Barbera d'Asti 2007
バルベーラ種はピエモンテ州で一番多く栽培されているブドウ。酸味が高く、柔らかな渋味で、フルーティーなミディアムボディのワインになります。フレッシュなブルーベリーの香り、豊かな酸味がフレッシュな印象。
Agnolotti alla Piemontese
アニョロッティ（肉やチーズを詰めたパスタ）、ピエモンテ風
「Anello」は指輪という意味で、パスタを指に巻きつけるようにして作ることから名前が付いたのだとか。樽香や果実味の強いモダンなスタイルのバルベーラよりも、酸っぱくてカジュアルな昔のバルベーラの方が合うのでは、と先生のコメント。
2つめのマリアージュは…
Gavi terra dei celti 2009
ガヴィは、コルテーゼ種で造られるすっきりさわやかな辛口白ワイン。柑橘系の果実味が豊かで、思ったよりもこってりした感じでした。
Bagna Cauda
バーニャ・カウダ
直訳すると「熱い風呂」。生野菜をニンニクとアンチョビのピューレとバターを加えたオリーブオイルをつけて食べるのが一般的ですが、イタリアでは野菜を煮込んだ状態で供することもあるのだとか。
3つめのマリアージュは…
Dolcetto d'Alba Rochettevino 2006
ドルチェット種も、ピエモンテ州で多く栽培されている品種。バルベーラよりも早熟で、早飲みタイプのワインになります。若々しい鮮やかな赤紫色で、ブラックベリーのような果実味がたっぷり。
Gnocchi al Pomodoro
ニョッキ、トマトソース
冷めてしまっていたからか、ニョッキがちょっと残念な食感＆お味…トマトソースは、どちらかと言うとバルベーラ・ダスティの酸味と合ったかな～
4つめのマリアージュは…
Ceretto Barbera d'Alba Piana 2006
飲み始めは、バルベーラ・ダスティよりもモダンな印象でしたが、次第にバルベーラらしい酸味が際立って行きました。ちょっと疲れてる？とはYちゃんのコメント。
Involtini all'Albese
肉のロール、アルバ風
鶏のもも肉にパプリカ、グリーン・アスパラ、ほうれん草、モッツァレラチーズを巻き、ソテー。ソースは、ソテーしたフライパンにシャンパン、ブイヨン、バターを加えたもの。バルベーラ・ダルバがモダン過ぎたのか、相性はいまいち…しっかりめのシャルドネが合いそう。
5つめのマリアージュは…
Barolo 2005 Terre del barolo
ネッビオーロ種らしい、オレンジがかった淡い色合い。他の赤ワインがフルーティーなので、より控えめで繊細な味わいに感じられました。お料理との相性は…現地で食べたらもっと違うのかな～
Brasato al Barolo
牛肉のバローロ煮
香味野菜やハーブと一緒に半日ワインに漬け込んだ牛肉をパンチェッタ（豚のバラ肉）と一緒にバターでソテーし、フォン・ド・ボーを加えてじっくりと煮込んだお料理。「Brasato」はじっくり煮込む、蒸し煮をする、という意味だそう。
Lepre in Civet/ Lepre in Salmi
野兎の煮込み
野兎を玉ねぎ、人参、セロリと一緒にワインに半日漬け込んだあと、ソテーし、トマトソースを加えてじっくり煮込んだお料理。う～む…
Tajarin con Tartufo Bianco
タヤリン（細めの手打ちパスタ）の白トリュフがけ
白トリュフと言えば、ピエモンテ州のアルバ市が有名。秋に開かれるという白トリュフ祭、いつか行ってみたい…でも今回はトリュフオイルが白トリュフの代わり。あ゛～
6つめのマリーアジュは…
Tenute Neirano Asti Spumante
Kugelhupf
クグロフ
この日一番のマリアージュだったかも？
表参道はすっかりクリスマスモード。次回の授業は年明け。教室がホテル西洋銀座に変わります。
