2010年4月28日水曜日

熟成したイタリアワインの会

熟成したイタリアワインの会、イ・プリミ虎ノ門店(http://r.tabelog.com/tokyo/A1308/A130802/13015254/)にて。母のワインの師匠にお誘いいただきました。私が雫くんだとしたら、ロベール先生みたいな存在?久々にお会いできて、光栄でした。全く初対面の方々とのワイン会は初めてだったので、はじめは少し緊張気味・・・でスタート!

Vanzini Pinot Nero Spumante Extra Dry, Pavia IGT NV

PN100%のスプマンテ。ステンレスタンクでのアルコール発酵の後、シャルマ・ルンゴ方式で2次発酵9ヶ月、瓶熟成3ヶ月。熟したグレープフルーツのようなフレッシュさがありながら、酸味はまろやかでクリーミー。まるくやわらかい印象の泡でした。


天使の海老のマリネ。

”天津(てんしん)海老”と聞き間違えてましたが、調べても出てこなかったので・・・つぶらな瞳が本当に天使のような海老ちゃん。半生の身はぷりぷり。からっと揚がった殻が泡と良く合います。


Anselmi Capitel Croce, Veneto IGT 2006

Ga100%。淡い黄金色、熟したかんきつ果実やはちみつの香り、樽のニュアンス、厚みと複雑さのある味わい。アンセルミは、格付けにこだわらず、より質の高いワインを造ろうと、ソアヴェDOCを脱退した造り手。5haの単独畑で収穫量を抑えて栽培した、熟したブドウを使っていて、フレンチオークの小樽で発酵後、8カ月の樽熟成をしているそう。水っぽい、いわゆるソアヴェのイメージとは程遠いな~


Ciantons Rose, Vie di Romans, Friuli 2007

M100%のロゼ。チェリーやアセロラのような赤い果実を思わせる色合い・香りと、カラメルのような樽のニュアンスもあるドライでしっかりした味わいのギャップが面白い。Ciantonsは「隅っこ」という意味で、文字通り畑の隅っこにある区画だそう。その広さは、たった0.84ha2007年の生産本数はわずか8834本、2008年に至っては4085本。もう一度飲みたいとネットで検索してもなかなか出てこないはずです。


左がCapitel Croce、右がCiantons Rose。
帆立とフォアグラのキノコソース。
Ciantonsはロゼなのに濃厚なフォアグラに負けてなかった!


Castelgiocondo Lamaione, Marchesi de' Frescobaldi, Toscana IGT 1995

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ発祥の地、カステル・ジョコンドで初めて造られたM100%のスーパー・タスカン。スミレの香り、ドライプラムのような果実味。何よりタンニンがとても豊富で、口の中がぎゅっとなるような収れん性が感じられます。
15年を経てもまだ若いとは・・・うらやましいです!



Ruffino Chianti Classico Riserva Ducale Oro, Toscana DOCG 1990

Sg主体。もともと、メルローとサンジョベーゼという品種の違いがあるとは言え、ラマイオーネよりもこなれた印象で、やさしく、華やかな味わい。
まるで、温かい暖炉に手をかざしているよう。


左がDucale Oro、右がLamaione・・・だと思います。


天使の海老とフレッシュトマトのパスタ。


Sammarco, Castello di Rampolla, Toscana VdT 1990

CS95%、Sg5%。カベルネ主体のスーパー・タスカン。ブラックベリーやカシス、ブラックペッパー、タバコ・・・次々とさまざまな要素がポップアップしてくる複雑な香り、意外と酸味があって、旨味のある味わい。いま飲んでも十分おいしいのに、まだあと10年は置いても大丈夫とのこと。すごい!


牛肉のソテー・・・だと思います。
ワインに夢中で、お料理の名前を聞くのを忘れてました~


グラスに入っているのはSammarco。
確かにまだまだ熟成しても大丈夫そうな色合い。


Batasiolo Barolo Kiola, Piemonte DOCG 1964

この日、一番古いヴィンテージのワイン。東京オリンピックの年に造られたバローロ。
コルクのまわりはカビに覆われていたそう。これは、拭きとった後の様子。


Nb100%。ベリー系の果実の香りがまだ残っていて、鰹節のような出汁の旨味も感じられて・・・アジアの高級リゾートホテルを彷彿とさせるようなエキゾチックな香り。味わいはとにかくなめらかで、うっとり。思わずため息がこぼれます。
これが熟成した、っていうことですか・・・おいしゅうございます。


Altesino Vin Santo, Toscana 1998

トマトのコンポートと一緒にいただいた、トスカーナ地方の代表的な食後酒のヴィン・サントは、”聖なるワイン”という意味。Tr主体。収穫したブドウを陰干し、オークの小樽で発酵・熟成する特殊な製法で造る・・・と授業で習って、飲んでみたいと思っていたワインの一つ。3~10年の熟成の間には、酸化のニュアンスも加わって、複雑な味わいになるそう。ドライフルーツの中心のような甘くとろりとした印象の香り、でも口あたりは思ったよりさらっとしていて、冷たくて甘いデザートに合いました。


長期熟成型のワインは、まさに"will gain much charm with time"という表現がぴったりでした。ついにそのおいしさを知ってしまった・・・かな!?