2010年4月19日月曜日

広尾 reverence

特別なお誘いとご厚意に甘えさせていただいて、広尾のフレンチレストラン、reverence(http://www.rest-reverence.jp/http://r.tabelog.com/tokyo/A1307/A130703/13059473/)へ。周囲に無理をお願いして定時で退社、タクシーを走らせて駆けつけました。

携帯での撮影がNGだったので、ご一緒させていただいたみなさんの写真をお借りしています。

アミューズ 
Les Amuses

ミニチュアサイズのお菓子みたいな、サラミ入りのクロワッサン、ブラックオリーブのカレ、チーズ入りのブルゴーニュ風シューのグジェール。


Champagne, Cote des Blanc, LARMANDIER-BERNIER Brut Blanc de Blancs Premier Cru, NV

コート・デ・ブランのレコルタン・マニピュラン、ラルマンディ・ベルニエのシャンパーニュ。ヴェルテュのプルミエ・クリュと、クラマン、オジェ、アヴィーズのグラン・クリュ畑産のブレンド、Ch100%1/3は前年に収穫されたリザーブワインを使用している。ドサージュは6g/Lでエクストラブリュットに近い。

明るい黄金色、ナッツやバニラの香り。まずはきめ細かな泡が舌に心地よく、続いてワインの味がしっかりと感じられ、その後にうま味が口中に広がります。



サーモンとフキノトウのガレット 
"Galette" Saumon et Pétasite

サーモンのタルタルの上にふきのとうのエスプーマ(ムース状の泡)とそば粉のガレット。ふきのとうの香りと風味がふんわりと立って、春らしい。


iコレクションA-003 
i-collection A-003

ベルベーヌ(レモンバーベナ)のゼリーに閉じ込めたホワイトアスパラガスのムース、オレンジ風味のクリームと一緒に。絵本の1ページのようなお皿。このお料理は毎月アレンジが変わり、それぞれ名前のアルファベットや番号が違うのだそう。ほのぼのした見た目と逆の無機質な名前が面白い。


Savennieres Roche-aux-Moines Clos de la Bergerie, Nicolas Joly 2004

ビオディナミの伝道師ニコラ・ジョリーの単独所有畑、クーレ・ド・セランの南西に位置する南東向きの斜面がロッシュ・オー・モワンヌ。こちらは所有者が複数いて、その中の一つの畑がクロ・ド・ラ・ベルジュリー。もちろん、CB100%。琥珀色に近い黄金色、蜜やドライフルーツのような甘さに香ばしさが加わった香りと味わい。ミネラルも豊富です。ちなみに、ニコラ・ジョリーはコロンビアMBAで、モルガン・スタンレーで働いていたことがあるらしいですよ~まだまだ転身は可能?


Puligny-Montrachet 1er Cru "La Truffieres", Jean-Marc Boillot 2000

ラ・トリュフィエールはピュリニー・モンラッシェにある14の1級畑の中でも1~2ヘクタールほどの小さな区画。その小さな区画をさらに分割して生産、フランス国内の高級レストランなどで消費されるため「幻のワイン」と言われているそう。ピュリニーの名醸造家エティエンヌ・ソゼ氏の孫で、オリヴィエ・ルフレーヴの醸造長も務めていたジャン・マルク・ボワイヨのワイン。Ch100%。ナッツやバターを思わせるボリューム豊かな香り。「焼き栗の香り」という表現がぴったりでした。熟した果実、ミネラル、バランスよく柔らかい味わい。


左がピュリニー・モンラッシェ、右がサブニエール。


筍とぺトンクル バリグール風 
Pousse de Bamboo et Petoncle à la Barigoule

帆立のような貝が、ペトンクル。バリグール風は、南仏田舎風の白ワイン煮。ぺトンクルは、帆立よりも歯ごたえがしっかりしていて、筍のしゃきしゃき感といい感じに張り合って食感が面白い。


フォアグラとリュバーブのデュオ
"Duo" Foie Gras et Rhubarb

フォアグラのムースでゼリー状のリュバーブをはさみ、ホワイトポルトのソースとブリオッシュが添えてあります。リュバーブの甘酸っぱさがたまりません。


桜鯛と春キャベツのソース レモンビネガーのクラウド
Daurade Rose, Sauce Choux, Nuage au Citron

泡状のレモンビネガーが全体をさっぱりまとめてます。目でも耳でも舌でも春らしさを感じた一皿。


Volnay 1er Cru Monopole Clos des Ducs, Domaine Marquis d'Angerville 2000

クロ・デ・デュックは、ダンジュルヴィーユの単独所有(モノポール)の一級畑。PN100%。ピノらしいラズベリーなど赤い小さな果実のボリュームある香りと味わい、酸は落ち着いた印象で、ほんのりと熟成感も出始めています。端正な味わいがヴォルネイらしい、とのこと。


ROMANÉE-CONTI, Domaine de la Romanée-Conti 1984

ワインを落ち着かせるために一週間前にお店に持ち込んだという、ロマネ・コンティ。抜栓からホストテイスティングが終るまで、独特な緊張感・・・

とにかく印象的だったのが、香り。数日の間、朝目覚めるたびによみがえってきました。抱えきれないくらいの大きな花束のような、ボリュームのある甘く魅惑的な香り。そして、やわらかな味わいは、暖かい毛布にふわっとくるまれた感じ。「グラスは回さずにそっと飲んで下さい」というソムリエのアドバイスのとおり、味わいは儚く、次第に酸味が際立っていきました。でも、香りはずっと強いまま。


26歳のロマネ・コンティ。エッジがほとんど透明に近くなっています。

ワインは、飲む瞬間だけでなく、そのワインが過ごしてきた時間を一緒に味わうところが好き。特に、長く大事に開けられるのを待っていた一本には、特別な思いが込められているんですね。"will gain much charm with time"は、この日、このワインと、ワインを贈られた方にぴったりの言葉だと思いました。


Champagne, Louis Roederer Brut Rose 2004

あまりにも素晴らしいワインばかりで、良いペースで赤まで飲み進んでしまったので、追加で開けたのは、メインディッシュにも合う泡。Ch30%、PN70%。


オマール海老とモリーユ茸、グリーンピースのフリカッセ 
Fricassée de Homard, Morille, Petit-pois

ぷりっぷりのオマール海老は、一切れでお口いっぱいになるくらいの大きさ。モリーユ茸(アミガサ茸)にクリーミーなソースが良く絡みます。


茨城県産ホロホロ鳥 フォアグラの濃厚なソース 
Ballottine de Pintade Rôti

赤いのはビーツのソースです。ホロホロ鳥もソースも、本当に濃厚。かなり、ずっしりきました・・・


フロマージュブランのソルべ 「春色」
Sorbet Fromage Blanc. "Front des Fleurs de Cerisier"

チーズのシャーベットの上に、フランボワーズのマカロンを砕いて散らしてあります。マカロン大好き!ですが、こんな食べ方は初めて。春色のベビーピンクは、テッパンのかわいさ。


ノワゼットのパルフェグラッセとムースショコラ
Parfait Glacé au Noisette et Mousse au Chocolat

チョコレートのムースは2層。ソースは、パッションフルーツとヘーゼルナッツ。iコレクションに続く、棒とぽちぽちの組み合わせのほのぼのデコレーション。


食後のお飲み物 Les Boissons と 小菓子 Les Mignardises

コーヒーはお豆ティーは茶葉から選ばせてもらえます。シティー・ローストのタンザニア、ブラジル、マンデリンをおまかせでブレンドしてもらいました。大好きなマカロンは青りんご味。


特別なワインと過ごした、素敵な一夜。本当に、ごちそうさまでした!
たっぷり食べて飲んだので、途中、夜風に当たりながらひと駅歩きました・・・