ポートワインは、ポルトガルのドウロ限定生産地域で栽培されたブドウを原料に造られる、「世界3 大酒精強化ワイン」の一つ。ポートワインは、ブドウ果汁にホワイトブランデーを加えてアルコール発酵を途中で止めるため(もやしもんが酔っぱらって「かもす」のをやめてしまうイメージ?)、仕上がりが甘く、アルコール度数も20%と普通のワインより高くなります。
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つぎの三つは、Tawny Port with Indication of Age 10 years, Fonseca(5,000円)、同じく20 years(6,500円)、40 years(25,000円!)。トゥニーは黄褐色で、樽で長期間熟成してから瓶詰めされるタイプ。異なった収穫年をブレンドしているので、表示は平均の樽熟成期間。10年ものは、まだブドウの果実味や渋みが感じられるのですが、40年ものは角が取れたようにまろやか。色もこんなに違います。
つぎが、Colheita 1997, Krohn(5,000円)。コリェイタは、出来の良い年にだけ造られる単一年ものなので収穫年表示があります。Tawny 40 yearsのあとに飲んだこともあり、ガツンとコクがありました。
右から二つめが、Late Bottled Vintage Port 2003, Taylor(3,800円)、一番右がVintage Port 1985, Smith Woodhouse(13,000円)。どちらも、樽熟成が短いため赤ワインのような色合いが残るルビータイプ。「ヴィンテージ」というのは、”収穫年表示があり”の意味で、古いわけではありません。Vintage Portは格付け評価が最高の畑の優れた年のブドウで造られているそうで、奥ゆかしい味わい。Late Bottledはより香りが華やかで渋みを感じました。
参加者の好みは、やはりTawny 40 yearsとVintageに二分。私はVintageの方が好みでした!
味以外で、私としてはポートワインには魅力的を感じるポイントが他にもあります。
まず、2000年にはユネスコ世界遺産に登録されたという、生産地域の美しさ。ワイン樹はドウロ河沿いの山の急斜面に波打つように拓かれた段々畑に植えられています。世界遺産大好き、の私としては、いつか絶対この目で見たい風景。