2010年10月24日日曜日

渋谷 Arossa おもしろワイン会

先日、下見に訪れた渋谷Arossahttp://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13001842/http://www.pjgroup.jp/arossa/)にて、”おもしろ”ワイン会。

本当に”おもしろ”くなるのか?と、不安に感じるほどに静かなスタート。
雨の日曜日、11名が集まりました。


乾杯は「シャンパーニュの女王」が持参した、こちら・・・

Louis-Philippe Cuvee des Etoiles Brut Champagne
ピノ・ムニエ35%、ピノ・ノワール35%、シャルドネ30%。ややオレンジがかったキレイなサーモンピンク。見かけによらず、意外とコクがあって、ほんの少しだけドライチェリーみたいな甘みを感じます。



Zudugarai Getariako Txakolina
チャコリ・デ・ゲタリアは、スペイン北部、大西洋に面したバスク地方にある、「チャコリ」が付く3地域のうちの一つ。バスク原産のぶどう品種で造ります。軽く発泡性のあるきりりとした辛口で、とんでもなくシーフードに合う、と教わったのですが・・・なかなかお目にかかる機会がない!これはスペインからのお持ち帰りワイン。わくわくです。飲んでみると、本当にさらりとしてクセがない。高いところから一気に注いで泡だて、まろやかになったところを飲むのが本場流なんだって。


もりもり前菜のプレート。左から、キノコのマリネ アンディーヴスプーン、ブリー・ド・モーと無花果のサラダ仕立て バルサミコソース、コショウダイのカルパッチョ柚子こしょうヴィネグレット、リードヴォーのフライ ゴルゴンゾーラのディップ添え、海老のスパイシーグリル、オリーブ。チャコリはカルパッチョといい感じ。


Praepositus Sylvaner Abbazia di Novacella 2008
イタリア、トレンティーノ・アルト・アディジェ州にある、アバツィア・ディ・ノヴァチェッラ修道院で造られたワイン。シルヴァネールって、ドイツっぽいな~と思ったら、イタリア最北の生産者でした。酸味たっぷりを想像していたけど、果実味、ミネラルがバランス良くて、意外と大人っぽい味わい。


Chassagne-Monrachet Joseph Druhin 2007
シャサーニュ・モンラッシェは、ブルゴーニュ地方のコート・ド・ボーヌ地区で白ワインが有名な3つの村の中の一つ。ムルソーは樽香が強くこってりしていた酸味は太く”たこ糸”のよう、ピュリニーは線が細く、上品で樽香がない”絹糸”、シャサーニュはムルソーほど樽香が強くなく、ピュリニーより果実味が豊かでやわらか、ふくよかな”木綿糸”。いつも何糸だったか、忘れちゃうんですけどね~これは色白ですらっとした美人系ワインでした。おいしい。


Pavillon Blanc du Chateau Margaux 2003
フランス、ボルドー地方、「失楽園」で有名になったシャトー・マルゴーのセカンドワインの白。ソーヴィニヨン・ブランらしい生のタイムのようなハーブと柑橘系の果実をふわっとまとめる甘く香ばしい樽香が、フランスの街角で売られている焼き栗のよう。香りと同じく、いろいろな味わいがミルフィーユのようにバランスよく重なっていて、一口ごとに発見があるので飲み飽きません。さすが。


鶏と栗のペンネ。
偶然にもぴったりのタイミングで栗を使ったお料理。秋ならではのマリアージュ。


Russian Jack Pinot Noir 2009
ニュージーランドは北島(きたじま)と南島(みなみじま)の二つの島からなります。その、北島の一番南、ウェリントンという産地のワイララパ地区内にある、ピノ・ノワールで有名なマーティンボロのワイン。木いちごや、ざくろのつぶつぶをぷちっと噛んだときのようなフレッシュな酸味がキュート。ロシアン・ジャックは、かつて雑木林におおわれていたこの地域の開墾に尽力した人物にちなんだ名前だそう。エチケットの男性が吹いてるのは、サックスかな?それとも民族楽器?


ANTHEM Pinot Noir DISCOVER Central Otago 2006
ニュージーランドのピノ飲み比べ。セントラル・オタゴは世界で最も南にある産地で、こちらもピノ・ノワールが有名。ロシアン・ジャックよりもちょっとオトナ、キュートというよりチャーミングな味わい。ブルゴーニュっぽい。エチケットはハードボイルド系だけど、造っているのは女性なんだって。


Tarabuso Terre del Marchesato 2005
サッシカイアやオルネライアで有名なイタリア、トスカーナ地方のボルゲリ地区の小さな小さな区画で育ったぶどうで造られたワイン。カベルネ・ソーヴィニヨン90%、シラー10%、18ヵ月新樽熟成。フランスの品種を使っているのに、どこかイタリアらしい明るさのある、ぎゅっと目の詰まった味わい。


萩直送 鱸のロースト ブイヨントマトソース。


Flinders Run Siraz 2005
南オーストラリア州、クレア・ヴァレーのすぐ北から始まる縦に細長いエリア、サザン・フリンダーズ・レンジ地区のシラーズ。まだ20年ほどの歴史しかない、新しい産地だそう。リキュールのように濃厚で、果実の甘みたっぷりで、いかにもパーカーが好みそうなワインです。


Chateau Lucia Bortolussi 2001
ボルドー地方、サンテミリオン地区のガレージワイン。飲まずに取っておいたのを、とうとう開けちゃいました。神の雫11巻で、自分に満足できないと落ち込む雫くんを、上司の河原毛部長がシニア・ソムリエが営むワイン屋台に誘い出し、「君と飲むなら今日はこれでしょう」と勧めてくれる一本。



雫くん曰く、「黒髪に黒い瞳の美しい女が目の前に立っている。 練れた瞳でこちらを見ながら、彼女は1杯の珈琲を勧めてくれる。その珈琲とひと籠の熟れきったプラムを頬ばりながら、俺は彼女にキスをした。 甘くてそして、ほろ苦いキスだ・・・(神の雫11204~206ページより)」

このエピソードを読んで、「珈琲」という表現にも惹かれて、同じヴィンテージを必死で探し回ってやっと見つけたのに、ずいぶん前のことだったのですっかり忘れてました・・・

シャトー・ルシアは2001年がファーストヴィンテージ。それまで、名前は違えど同じ畑のぶどうからあまり質の高くないワインを造っていたのが、この年から生まれ変わって、以来年々良くなっているのだそう。新しい出発、そこから始まる成長、そんな言葉がぴったりのワイン。ボルドー右岸らしく、女性的な中に、凛とした強さのある味わい。強くて、美しくて、しなやか。憧れます。開けて良かった。

Barbi Brunello di Montalcino 2003
イタリアの二大銘醸地の一つ、トスカーナ州。日本でもよく名前が知られているキャンティより、長期熟成に耐えるのがブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。ブルネッロとは、キャンティにも使われるぶどう品種、サンジョヴェーゼのモンタルチーノでの別名です。試験前に嗅いで覚えた、ブラックオリーブの香りそのもの。柔らかい果実味と樽の風味のバランスが良くておいしい。


豚の香草グリル。
豚肉だと分からなかった人が居たほど、柔らかくジューシーなお肉。食べきれず、無理をお願いしてみんなで分けてお持ち帰りさせていただきました。


Rocche dei Manzoni Barolo Vigna D'La Roul 1997
イタリアの二大銘醸地のもう一つ、ピエモンテ州。有名なバローロとバルバレスコはどちらもネッビオーロ種から造られる、長期熟成型の赤。1997年って、もうひと昔以上前なんだあ・・・とつくづく実感させてくれる、ネッビオーロのちょっとクセのある熟成香がなんとも言えない!


チーズスフレ いちご添え。


始まったころの静けさはどこへやら、リアルでもバーチャル(Twitter)でも後半にかけておもしろ度が急上昇。”おもしろ”ワイン会は企画倒れじゃなかったね、幹事さん!

翌日が仕事だと安心して飲めないな~といいつつ、しっかり一人1本以上。翌朝、アルコールだけでなく楽しさの余韻も残る素敵な会でした。次回が楽しみ。