2009年10月25日日曜日

ADV2 イタリア北部の回

第3回の授業はイタリア北部。イタリアにおけるワインの歴史にはじまり、二大銘譲地の一つであるピエモンテ州における栽培品種や有名な「バローロ」の伝統と近代化などを詳しく、そしてイタリア北部のその他の州(ヴェネト州、ロンバルディア州、ヴァッレ・ダオスタ州、トレンティーノ・アルト・アディジェ州、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州、エミリア・ロマーニャ州)についてざっと教わりました。








#1 産地:Friuli-Venezia Giulia D.O.C.:Collio 品種:Tocai Friulano 100% 生産者:Ronco Blanchis 収穫年:2008 価格:2,730円

(外観)緑ががかった淡い黄色
(香り)ボリュームは中程度。青りんごやマスカットのようなフルーティーな香り。樽香なし。ミネラル豊富。アカシアなど白い花の香り、吟醸香がある
(味わい・余韻)アタックはガツンとせず、なめらか。綺麗で豊富なリンゴ酸中心の酸。アルコール度は高く、こってりとした感じ。アフターフレーバーに青りんご。フルーティーさとのびやかな酸が特長の、ライトからミディアムボディの、スタイリッシュなワイン
(合わせたい料理)ヒラメのカルパッチョなど、白身魚のオリーブオイル仕立


#2 産地:Veneto D.O.C.:Soave Classico 品種:Garganega 70% Trebbiano 30% 生産者:Pieropan 収穫年:2008 価格:2,205円

(外観)淡い黄色
(香り)華やかさは#1より下、中程度。熟したグレープフルーツや青りんごの香り。樽香なし。ミネラル豊富。白い花の香りはなし
(味わい・余韻)厚みやボリューム感が感じられる。溌剌とした酸味。甘みをあまり感じず、中盤から柑橘系の苦味が主体になる。アルコールは適度。ライトからミディアムボディのワイン
(合わせたい料理)魚介類のテリーヌ、サーモンマリネ

#1よりも#2の方がフルーティーに感じてしまった・・・


#3 産地:Lombardia D.O.C.:Oltrepo Paves 品種:Pinot Nero 100% 生産者:Isimbarda 収穫年:2004 価格:4,935円

(外観)淡いルビー色、エッジがオレンジがかっている。透明感があり粘度、清澄度も高い
(香り)ラズベリー、チェリーなど赤い小さな果実の香り。上品な木樽のニュアンス。スパイシー香は僅かに感じられるのみ、野菜のニュアンスはなし。品のある香りが支配的
(味わい・余韻)アタックはなめらかでビロードタッチ。赤い果実をかじったようなエレガントな酸味が豊か。アルコールのボリューム感もしっかりある。タンニンはきめが細かく溶け込んでおり、やわらか、渋くない。ライトからミディアムボディ、果実味のエレガントさ、なめらかさのあるワイン。余韻は7~8秒と長く、ラズベリーやプラムの後味がある
(合わせたい料理)ジビエ、森鳩のロースト

いろいろな品種からワインを造っているD.O.C.で、ピノ・ノワールのクローンも持ち込んでいるそう。ピノだと知らずに飲んで、好きでした。やっぱり、ピノが好き!


#4 産地:Piemonte D.O.C.:Barbera d'Alba 品種:Barbera 100% 生産者:Cascine Chicco 収穫年:2006 価格:2,467円

(外観)紫がかったとても濃いルビー色。中心が黒ずんでいる。しっかりした粘性
(香り)香りのボリュームは高い。イチゴのリキュールやドロップ、レッドカラント。黒こしょうのようなスパイシー香、樽香はあるが、果実の凝縮感ある香りが支配的
(味わい・余韻)ブルーベリーリキュールのような濃縮果実のパワフルな味わい。高いアルコール度と果実味による甘さを感じる。酸味もやや高い。タンニンはとげとげしくなく、渋みはやわらかい。ふっくらした、果実味からくるずんぐりしたバルベーラらしい味わい


#5 産地:Piemonte D.O.C.:Barolo 品種:Nebbiolo 100% 生産者:Borgogno 収穫年:1999 価格:9,450円

(外観)オレンジがかったガーネット色、褐色。粘性はゆたか
(香り)開いている。ドライイチジク、アプリコット、レーズン。腐葉土、なめし革など、枯れた味わい。スパイシー香は少ない。樽香は溶け込んでいる
(味わい・余韻)しなやかで酸がしっかりしているが鋭さはない。タンニンは細やかに溶け込んで、こなれている。アルコールボリュームは高い。ミディアムボディ。こなれた、枯れたニュアンスのワイン
(合わせたい料理)ジビエ、ウズラのローストフォアグラ詰め

10年熟成、伝統的スタイルのバローロ。こなれていて、枯れたニュアンス、長く飲み続けたい感じは、経験豊かで聞き上手な熟女の魅力、かな・・・


#6 産地:Piemonte D.O.C.:Barolo 品種:Nebbiolo 100% 生産者:Azekua 収穫年:2004 価格:8,715円

(外観)濃いガーネット色。中心がやや黒ずんでいる。粘性は豊か
(香り)豊かでカシスリキュールのような黒い小さな果実の濃密な香り。新樽の樽香からくるバニラのニュアンスも強い。丁子や黒胡椒のスパイシー香もある。すべての香りの要素が強く、バラバラでまだ若い印象
(味わい・余韻)ボリュームたっぷり。カシスリキュールのような強い味わい。アルコールと果実味がゆたかで甘みを感じる。タンニンは強いが果実味があるためがさがさとはしていない。アルコールが高く、フルボディのワイン。余韻は非常に長く10秒程度もある
(合わせたい料理)エゾジカのローストポルト酒ソース、オックステイルの赤ワイン煮込みなどの強い料理

バローロ・ボーイズが造った、モダンなタイプのバローロ。パーカーポイント狙いすぎ?#5の熟女のような余裕のない、必死でがんばってるアラサー女子、といった感じです。4~5年経てばのみ頃ですって~深いなあ・・・



#5と#6では、色もこんなに違うんですよ~

「どうしたんですか?みなさん、STEP1のころは#6みたいなワインが好きだったじゃないですか?」とは先生のお言葉。

いろいろ知恵がついても、年齢を重ねても、ずっと長く付き合ってもらえる良いワインのような女性になりたいものです・・・