2011年9月10日土曜日

2011 メドックマラソン:中盤戦編

大好きな、サン・ジュリアン村。かわいい町並みを走って村の南西部へ。


13km地点手前の、グリュオ・ラローズ(2級)。昨年の11月に訪問したシャトーの一つ。


この日飲んだ中で、一番重~い味わいだったかも…飲んでいると思わずしかめっ面に。


醸造所のドアが開放されていて、ワインを飲みながら中を見学しているランナーも。ディスプレイ?された機械の前ではバンドの生演奏。


木箱を並べたオブジェもそこかしこにあって、大歓迎ムードでした。


小雨がぱらつく中、ぶどう畑をさらに2kmほど走ると、ラグランジュ(3級)に到着。


裏手から入ると、エチケットでおなじみの美しい風景が!サントリー所有のシャトーです。


前日、訪問したばかりでしたが、ランナーで溢れ返って全く違った雰囲気。


ラグランジュは、セミナーに参加したりして一番たくさんのヴィンテージを飲んでいるワイン。ばんばん振舞われている様子は圧巻です。もう走らなくて良ければがぶがぶ飲みたい…


この頃からどんどん脚が重くなり、大きく遅れることもしばしば。オー・メドックのベルグラーヴ(5級)をいつの間にか過ぎ、ラローズ・トラントドン(ブルジョワ・シュペリュール)の中へ。


ローカルニュースのテレビ局、フランス3の中継が入っていました。


樽から直に…走れてなかったので、さすがにここでは飲まずにセーブ。


ポイヤックへ戻ってきました。19km地点のバタイエ(5級)。日本ではあまりお目にかかることがないワイン。地図上はグラスのマークが付いていましたが、ワイン給水所は無し。オー・バタイエ(5級)はこの裏手です。


とうとう足が前に出なくなり、一人遅れて走りはじめてしばらく経ったのがこのあたり。

猫の格好のフランス人のおじさん(知らない人)に引っ張ってもらいつつ、歩いたり走ったり、ようやくたどり着いた中間地点、グラン・ピュイ・ラコスト(5級)で、応援のみなさんからおにぎりの差し入れ(涙)。お水が無くて辛かったけど、がんばって少し食べて栄養補給。


10km走ってあとは歩いて制限時間内完走を目指す、という頭脳派のツアー参加者の方々と、ぶどう畑の間の砂利道をてくてく歩いて、少し気分が楽になりました。

せっかくだから飲みましょう、と、ピブラン(ポイヤック、クリュ・ブルジョワ)で6杯め。


ハーフ以上は走ったことがないのですでに未知の領域。シャトーとシャトーの間がとっても長く感じます。上りは歩き、下りは走るの独自ルールを制定。やっとポンテ・カネ(5級)に到着。


酔っぱらいにけしかけられて、ぐぐっとイッキに7杯め!日差しも出てきて、ほろ酔い…


ポンテ・カネとぶどう畑と通りを挟んだ向かいに見えるのは、かのムートン・ロートシルト(1級)!ムートンは、1855年の格付け以来、唯一1973年に2級から1級へと昇格したシャトー。毎年違う、ピカソやシャガールなど有名な芸術家のエチケットで有名です。


ムートン側からポンテ・カネを見ると、こんな感じ。走ってみると近さが分かります。


ロートシルト(ロスチャイルド)家は、ドイツ系ユダヤ人の一族です。シャトーの入口には、ユダヤ教の象徴、ダビデの星の塔があります。


シャトーの建物が見えないほど長いアプローチ。


アプローチ脇には熱烈なひつじ応援団と、ぶどうちゃん。



柵の向こうに、グラン・ムートンと呼ばれる建物が見えます。少し覗く青空に映えて美しい!


建設中の建物。地下施設を改修しているとか。この敷地の広さといい…圧巻です。



ふたたび、ポイヤックの街へ。だらだらとした上り坂が続きます。暑い!


つらい上り坂を上る間は、おまじないを唱えます。坂の上には良いシャトー、坂の上には良いシャトー…五大シャトーの中でも筆頭と言われる、ラフィット・ロートシルト(1級)に到着!


並木道が美しい、長い長いアプローチ。


左手には緩やかな斜面に美しいぶどう畑が広がります。素晴らしいワインになるぶどうの畑って、どこか気品が漂っている気がします。


右手には、広大な庭園。


ラフィットのシャトーをこんなに間近で見られるなんて…せっかくなので、眺めながら屈伸運動をしてみました。


さらに上手が居ました…池で泳いでいるランナーを発見。


後ろ髪を引かれる思いで、ラフィットを後にすると、一番の急な坂が目の前に立ちはだかります。前日のコース下見で一番大変そうに見えた坂…でもここまで来られたのがうれしい。


サン・テステフへ入ります。フランスの古語で「砂利の丘」という意味のコスの上にあるのは…


もちろん、コス・デストゥルネル(2級)です。「サン・テステフのマハラジャ」と呼ばれた初代エストゥルネルは、インドへもワインを輸出したり、アラブから馬を輸入したりしていたと言う貿易商。エチケットにもなっている、東洋のパコダ(神殿)を模したシャトーは、インパクト大です。



このあたりの畑が雹の影響を受けたという記事を読んでいたので、気になってぶどう畑をチェック。葉っぱが茶色くなっていました。かわいそう…


お隣は、コス・ラボリ(5級)。8杯め。なんと、ここはお水がないワインのみの給水所でした。



さて、ここから37km地点のモンローズ(2級)まで格付けシャトーがありません…つづく!