2011年7月7日木曜日

はじめての、囲む会

スクール同級生が中心のいつものメンバーで、師匠…改め、ワインの先輩を囲むはじめての会。GINZA IL CENTRO(http://www.ginza-il-centro.jp/)にて。

先輩宅の物置で熟成したワインを完全ブラインドで、しかもバースデーヴィンテージがいくつか入っている!ということで、みんなやや緊張気味にスタートです(笑)。

「①泡:結構いい泡ですが、インポーター終売セール品のため状態が若干心配です」
溌剌とした爽やかな酸味、とても若々しい印象。また変化球でカヴァですか?と聞くと、違います、とのこと。じゃあ、白ぶどうのみで造ったブラン・ド・ブランかな、と思いましたが、いやいや黒ぶどうが入ってる感じがする、という人も。答えは…

1997 Champagne Brut Mesnil Grand Cru Chardonnay (Nicolas Feuillatte)


先付は、鯛とほうれん草のパイ詰め、雲丹のソース。甘味のある鯛は歯ごたえが新鮮。


続いて…「②白:格は高くありませんがいい作り手のワインで、物置熟成10年超です」
やや濃い色。樽香が香ばしく、ミネラリー。次第にフルーツの甘い香りが立ちあがってきます。典型的、というヒント。ブルゴーニュのシャルドネかな?ほどよい熟成感。答えは…

1996 Meursault (Maison Louis Jadot)


「③白:5年前に購入した古酒で、色は大丈夫そうですが状態は若干心配です」
ペトロール香がしますね、と言ってみたら、しません、とのこと(苦笑)。酸がとても強く、はちみつや金柑のような香り。シュナン・ブランという声があちこちから。みんなさすが!答えは…

1977 Vouvray Sec (Clovis Lefèvre)
三人のバースデー・ヴィンテージ!1977年はあまり強い年ではなく、なかなかいい状態のワインに出会うことは稀なので、感激もひとしお。


二皿めは、ラタトゥイユの上に、サーモンと枝豆のムース。


赤に突入です。「④赤:物置熟成10年超です(やや変化球ですがこの作り手は結構好きです)」
インクや、鉄っぽい感じ。温暖な地域で育ったぶどうの気配がします。ピノ・ノワールっぽいけど、もっと甘い香り。炒りたてのコーヒーのよう。飲んでみるとやや渋味も。答えは…

1994 Miserere (Costers del Siurdana)
コステルス・デル・シウラナは、1980年代にスペインのD.O.プリオラトを一躍有名にした「4人組」と呼ばれる醸造家の一人、カルレス・パストラーナがオーナー。ガルナッチャにカベルネ・ソーヴィニヨンがブレンドされたモダンなスタイルのワイン。


さて次です。「⑤赤:評価は高くありませんが、物置熟成20年超の古酒です(まだ硬いか ?)」
グラスに注いですぐはまだ大人しい印象。青く、ベジタルな香り。悪くない年にも関わらず、造りのせいで未熟果が混じってこんな香りが出ているのだとか。しかし、飲んでみるとそれほど硬くなく、むしろ結構好きな感じ。答えは…

1985 Château La Croize Bage <Pauillac>
クロワゼ・バージュは、メドック5級格付けシャトーです。ボルドー、好きになってきたみたい♡


「⑥赤:12年前に購入した古酒で飲むのは5回目です(これまでは硬かった!)」
甘い香り。奥の方にいちごのようなキュートさが感じられる味わい。あまり飲んだことがない感じ。答えは…

1985 Bandol (Château Pradeaux)
プロヴァンス地方で最も評価が高いと言われる、バンドールの赤。ムールヴェドル50%以上、樽熟成18カ月以上。確かに、試験のときに覚えました。こんなワインだったのか。


ペンネ・ジェノベーゼ。クロワゼ・バージュと合わせてみました。


グラスの形状が変わって、次は「⑦赤:10年前に購入した古酒で状態さえ良ければいい熟成をしていると思います」
すみれのような華やかで甘いお花の香り。やや淡い色合いで、ダシがきいてます。これは間違いなく大好きなピノ・ノワールだと思う。答えは…

1976 Vosne-Romanée (J.P. Mugneret)
私を含め三人のバースデーヴィンテージ!しあわせ~


メインは、牛肉のステュファート。イタリア、シチリア島の酒精強化ワイン、マルサラをベースにして煮込んであります。ほろほろ柔らかくて、ナイフいらず。


「⑧赤:5年前に購入した古酒です(よく今まで残っていたと思いますが状態は?です)」
瓶底がほとんど平ら(澱が溜まるところがない)。もともと熟成を想定していなかったことがうかがえます。味わいは一瞬、ピノ・ノワールかな?と思うほど、チャーミングで繊細。答えは…


1970 Château Segonzac <Premieres Côtes de Blaye>
プルミエール・コート・ド・ブライは、ボルドー地方、ジロンド河右岸の産地。上手に熟成するとこんなに素敵なワインになるんですね。ちなみに、1974年生まれさんのワインは次回以降におあずけです。


デザートは、ティラミス、かぼちゃのシフォン、クリームチーズのブラウニー。ブラウニーは、濃厚なチョコレートに爽やかなクリームチーズの酸味がきいた夏でもイケる味。おいしい。


デザートと合わせるのは、「⑨甘:物置熟成10年のハーフボトルです(それほど甘くはありません)」
貴腐貴腐していなくて、柑橘のようなきりりとした酸味のある甘口ワイン。答えは…

1998 Riesling Vendanges Tardives Clos des Capucins (Domaine Weinbach)
アルザスの遅摘みリースリングでした。


9人で9本、一人1本の計算。いつもより全然飲んでいないのに、ほどよく酔いが回った様子の人が多かったのはなぜ?


本当に素敵な七夕の夜でした。一年に一度と言わず、三か月に一回くらいのペースで囲む会を開催できたらいいな。